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詩21 【名もない花】

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名もない花が咲いています。

小さな体をさらに小さくして、 うつむいて泣いています。

太陽は、優しい声でいいます。 どうして泣いているの?

ワタシに誰も気づかない。
ワタシを誰も褒めてくれない。
ワタシには、あの花のような華やかさもない。
ワタシには、あの花のような特別な色もない。
ワタシには、名前もない。

太陽は、さっきよりも、さらに優しい声でいいます。

君は、とても美しいよ。

名もない花は驚いて、太陽を見ました。

久しぶりに上を向いたので、
まぶしくて、またうつむいてしまいました。

太陽は、優しい声でいいます。

いいかい?
僕からは、
たくさんの花が見えるけど、
君にしかない美しさがあるんだよ。
悲しくなったら、
僕の声だと思って言ってみてほしい。

ワタシは美しい。って。

ほら、言ってごらん。

太陽の声は、ふわふわで暖かい毛布のように、
そっと名もない花をつつみます。

名もない花は、いいました。

ワタシは、美しい。

ワタシは、美しい。

名もない花は、

自分がとても美しい気がしてきました。

名もない花は、
小さな花びらを広げ、
真っ直ぐに背を伸ばし、

太陽さん、ありがとう、
と笑顔でいいました。

その姿は、とても大きく、
キラキラと輝いて見えました。

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